企業の経営にとっては資金繰りがきわめて重要となりますが、それは必要なときに必要な資金が手元にあることの重要性と言い換えることができます。企業が取引先との契約で商品やサービスを提供した場合には、その対価を受け取ることになりますが、これは商品やサービスの引き渡しと同時に得られるとは限りません。通常は数か月後に到来する支払いの期限まで待つ必要があり、それまでの間は売掛金として権利のまま持っているに過ぎないことになります。売掛金現金化はこうした売掛金の債権を早期に現金化するしくみをいいますが、これにはいくつかの種類があります。

売掛金を担保とした銀行融資も売掛金現金化の方法のひとつですが、これは通常のビジネスローンなどとしくみ上はほぼ変わらないものの、返済不能となった場合には担保に提供していた債権から弁済がなされるところに特色があります。売掛金があれば別に担保を物色する必要がなく、フレキシブルに融資が受けられるのが魅力です。いっぽうでファクタリングとよばれる売掛金現金化のしくみもあります。こちらは融資のようにお金を借りるのではなく、債権を譲渡する方法が採用されています。

もちろん融資ではないので担保や保証人がいらず、債権というしっかりとした権利に支えられているので審査もきわめてスピーディーです。通常は債権の額の8割程度が現金化できますが、いずれにしても本来の支払い期日よりも早期であるところが大きなメリットです。

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